文豪とホロスコープその2 森鴎外
明治の大文豪、その2。
やっぱり高校の教科書の『舞姫』で有名。
軍医としてドイツに留学に行きました。
留学先で良い仲になったドイツ人女性が『舞姫』のモデルになったのは有名な話。
帰国してから軍医として出世していき、最後は最高位の軍医総監にまでなりました。
若手の文学活動も支援していて、特に女流作家に偏見がなく、
お堅い人をイメージしがちだけれど、好物は甘いものだったり、
母親と奥さんと不仲に苦労していたり、
留学した時に自分の名前が伝わらないことに苦労した経験から、
子供に「於菟(オットー)」「茉莉(マリー)」などの外人名(キラキラネーム?)を付けたり、
けっこう可愛らしいところもあるみたいです。
代表作は『舞姫』『山椒大夫』、その他ゲーテなど多数の翻訳をしました。
甘い物は本当に大好きだったらしく、焼き芋やあんぱんが好物。
オンラインゲームの文豪とアルケミスト(プレイ中)では、まんじゅう茶漬けなんて食べてて度肝を抜かれましたが。まんじゅう茶漬け、って美味しいんですかね。
さて、ホロスコープを見ます。
森鴎外(1862/2/17 出生時間不明)
太陽は水瓶座で、月は乙女か天秤です。
いかにも知識人らしい太陽は納得ですけれど、月はどちらだかわかりかねますねー・・・
乙女座に木星と土星の大合がありますし、晩年は歴史小説を書いてますから、
月乙女座と見てもいいような気がしますが・・・
目立つところといえば、魚座に水星・金星のコンジャクションがあります。
ロマンチストで優しい、感動屋で涙もろい。博愛、人道主義者。やや優柔不断。
太陽・月が理知的でクールな印象だったので、少し意外ですね。
正直、太陽や月よりも水星・金星って人柄に出やすいと思っているのですが、
たしかに『舞姫』の豊太郎ってそういう性格だったなあ、と思います。
優しいところはありつつ、出世か愛かぐちぐち悩みまくってましたね。
このへんは乙女・魚のオポジションが出てる気がします。
教科書に載っていた『高瀬舟』では安楽死の問題も扱っていますし、
理知的に見せて、かなりの人情派かな、と思います。
また、魚座の水星・金星は外国語、詩歌の才能もあるそうですが、
ドイツ語でゲーテ翻訳しているくらいですからね、言語や詩歌は得意なんでしょう。
ただ、個人的に水星・金星のコンジャクションのある文豪は、
才能がある代わりに自分に甘いというか、私生活が乱れがちな人が多いような・・・
森鴎外も留学中に女性といい関係になったり、奥さん以外との女性関係でもめたり
ということがあったらしいですね。
もうひとつ気になったのは射手座の火星で、
これ見て、海外への親和性が高そうだなあ、と思いました。
好奇心が強くて、ノリが良い。
こういうところが真面目な漱石との違いでしょうかね。
海外翻訳に力を入れていたのも納得です。
また、子供たちの名前に外人名を当て字で付けたり、
女流作家に差別がなかったのも自由主義な射手座らしいですね。
この火星が乙女座の大合とスクエアを組んでいたりするんですが、
楽観がいきすぎて苦労したり、体面にこだわりすぎるところがあったのかもしれません。
軍人としての自分と作家としての自分をはっきりと分けていたと聞きます。
ところで、作家としての鴎外といえば、
『自分で創造するより、昔話や翻訳などの書き直し(リライト)に優れた名助産師』
という話を聞いたことがあるのですが、
ホロスコープで、10惑星のうち、柔軟宮に7つも入っているんですね。
このあたりがうまく人の作品を取り入れることができた秘訣なのかなあと思います。