マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』
発表されたのは数年前ですが、
ノルウェー・ブック・クラブの「世界最高の文学100選」
ノルウェーの出版社が選んだ100冊の文学書(国籍問わず)ですが、
ちびちびと読んでおります。
今現在、100冊中20冊程度。
先が長い・・・
その中の一冊、
マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』(光文社、土屋京子訳)
を、ついさっき読み終わったので、感想を書きます。
今回、かなり射手座びいきです。
結論から言うと、面白かったです。
トウェインは射手座なのですが(1835/11/30)、
太陽、金星、火星が射手座でかなり強めです。
わたしは射手座なのですが、
射手座の作家だと、自分に合っている文学という感じがして、
読んでいてしっくりくるし、共感できることが多いです。
好きな作家は別の星座にもいるのですが、
射手座のオースティンやオルコット、モンゴメリあたりは特別です。
その中でもトウェインはかなり射手座が強めな感じがしました。
読んでいると「射手座あるある」とでもいうべきものがあるというか。
『ハックルベリー』中の「射手座あるある」は、
自由大好き主義と冒険ワクワク病と妄想癖です。
これらは大なり小なり、全ての射手座に当てはまります。
自由大好き主義は主人公ハックそのものですね。
そもそも作者のトウェインが、かなりふらふらしている。
植字工やったり、ミシシッピ川の水先案内人やったり、新聞記者やったり、
あげくに銀鉱探しと投機やったり。
ホロスコープ見ると、地属性がゼロで、半分が火属性です。
地に足が全く着いていない上に、テンションとノリで生きている感じ。
これは定職に就けないな、と思いました。
ハックのように旅に出て、好きなように食べて、誰にも縛られずに生きる。
これって、けっこう射手座の理想に近いのでは?
冒険ワクワク病と妄想癖というか、ドラマチックな方向に話を盛りたがる癖は、
今回はハックよりもトムの方に発揮されていましたね。
そういや、前作からそういう子だったような気がします。
今回はより一層ひどくなっていました(笑)
他人の迷惑をちょっとは考えろよ、と。射手座には無理か。
悪気はないんです。ただ、つまらないのが嫌で面白いことが大好きなだけです。
射手座はナルシストなところがあるので、
「困難にぶち当たっている自分」を想像することが大好きです。
確実に自分に酔っています。
ちなみに、射手座は酒が好きな人が多いらしいですが、雰囲気や自分にも酔えます。
それとも、オースティンの『ノーサンガー・アビー』みたいに、
当時の小説の大袈裟な設定を揶揄ったのかな?とも思いますが、
たぶん半分くらいは本気で楽しんで書いてたんじゃないでしょうか。
そういう感じで、射手座として大いに共感できる部分が多々あったのですが、
また違う側面もありました。
たとえば、暴力的な表現について。
家庭内暴力やら殺し合いやらが多発するのですが、
これは多分牡羊座の月の影響かなあ、と思います。
他、太陽射手座・月牡羊座の組み合わせの作家には、
この太陽と月は、かなりの反逆児感があります。
自分の主義主張のために断固戦うというか。
トウェインの場合はこの月に冥王星が絡んでいて、
それが射手座の太陽やら火星やら金星とトラインしています。
『トム・ソーヤー』でも『ハックルベリー・フィン』でも、
作品内のあちこちに皮肉がちりばめられているのですが、
妙に皮肉屋だったり、批判的だったり、死に関することが意外と多かったり、
たまにえげつない描写が出てくるのはこれが原因かな、と思います。
蠍座に水星もあることですし。
けれど、蠍座の水星って、人付き合いが苦手ではにかみ屋の印象があるのですが、
こんな作品書いてて、実ははにかみ屋だったら面白いですね。
最後に、意外に思ったこと。
石原剛氏の解説によると、
戦時中に読んだ岩波文庫版の本書を読んで強く影響を受けたそうです。
最初は結びつきませんでした。
ホロスコープを見ると、
大江氏は出生時間不明ですが、月は射手座にあることは確定です。
なるほどな、と思いました。
幼少期というのがミソかな、と。
作家と太陽・月が合ってると文学的にも相性がいいのかな?
とりあえず、面白く読めました。
児童文学にはあらざるべき内容と厚さ(上下巻で800頁超)でしたが、
火属性(特に射手座)が強い人にはおすすめです。
という太陽射手座の感想でした。