文豪とホロスコープその26 吉川英治
吉川英治は日本の小説家です。
新聞連載小説、いわゆる大衆文学といわれるジャンルで活躍し、
主に、歴史上の剣豪や武将に題材を取ったものが多いです。
特に、『宮本武蔵』はかなりの人気を誇ったようです。
吉川英治は小さい頃に苦労した作家で、
家計が傾き、小学校を中退して働きに出たそうです。
執筆や勉強は、すべて独学です。
この時点でかなりすごいなあ、と思いますが。
そのためか、吉川氏の作品は独自の解釈を含んだものも多いようです。
自分にとっては思い入れのある作家で、
中学校の時に母に勧められて『新・平家物語』を読んだことを思い出します。
中学生にとっては長く、しかも13巻くらいでやめた記憶が(全24巻)。
正直難しかったですが、おかげで歴史小説に対しての抵抗はなくなりました。
また、青梅の吉野梅郷に梅を見に行った時に、
近くにあった吉川英治記念館に寄ったことがあります。
吉川英治(1892/8/11 出生時間不明)
太陽は獅子座で、月は魚座。
吉川氏の小説は厳密な歴史ものではなくて、
多数の人物が織りなす時代活劇という感じです。
そう考えると、ドラマチックが大好きな獅子座らしいですね。
歴史小説といえば、主人公の輝きが強いのも特徴かなあ、と思います。
歴史小説は、登場人物の中には歴史に名を残す人物がもちろん多くて、
ヒロインやライバルなど、その他の人物もキャラが濃い。
そして、それに負けずに主人公のキャラが一番濃くなくてはならないわけです。
だからこその獅子座。
獅子座の作家は、
登場人物(とくに主人公)が強烈な個性を放っている人が多い気がします。
吉川さんも多数の人物が登場する中で、キャラクターの魅せ方が上手いと思います。
太陽が守護星で、スポットライトを浴びるのが大好きな獅子座らしい。
ちなみに、同じ歴史小説というジャンルの作家で司馬遼太郎がいますが、
彼も獅子座です。
海外の似たような歴史小説家では、フランスのデュマ・ペールがいますが、
彼も獅子座です。
そういえば、大学時代に聞いた話ですが、吉川英治の『三国志』では、
同じ人物が三回登場して三回死んでいる、
ということがあるらしいです。
ようは盛り上げ役のモブキャラが以前に死んだことを忘れていたらしいですが、
こういう豪快なところも獅子座らしい(笑)
デュマ・ペールも自分の出生時間を間違えて書いたらしいです。
星占いをやってる身としては、こういう間違いは心臓に悪い・・・
さて、主人公のキャラクターが濃いと前述しましたが、
吉川氏の主人公は、ただただ格好良くて男前で強い、というわけではありません。
かなり人情面が強い。
『宮本武蔵』は剣の修行の中で人を殺す剣から、人を活かす剣、
殺人剣から活人剣への転換が行われます。
修行の途中で悩み、迷い、葛藤する武蔵の成長が主軸です。
普通は悪役のはずの平清盛や、平家の武将、
彼らの心境や隠された苦悩にも焦点が当てられています。
結果、自分は大層清盛に感情移入しました。
人間、それぞれやむを得ない事情があるんじゃないかと思わせる。
吉川氏の月は魚座ですが、
魚座は感情の共感力が強く、それが月であるならばなおさら。
これが、吉川氏の小説が人情派であるところに繋がるのかなあと思います。
ついでに、作品内では女性が強い影響を持ってると思います。
『宮本武蔵』は読んでいないのでわかりませんが、
『新書太閤記』では秀吉の妻であるねね、
さらに「日本名婦伝」というものも書いている。
歴史の影に女性あり、と言いますが・・・
吉川氏の金星は蟹座で、母や女性というものの影響が強いことを知っていたのかも。
ちなみに吉川氏自身も、かなり母親思いだったそうです。
文章書いていたら、また吉川氏の小説が読みたくなってきました。
読み終わるのに何年かかるかはともかく。