文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープその30 川端康成

川端康成は日本の小説家です。

日本人の文学者で初のノーベル賞を受賞した作家でもあります。

代表作は『伊豆の踊子』『雪国』など。

 

川端氏は自伝や随筆も多く残していて、

経歴やエピソードがWikipedia等にこれでもかというほどに載っているので、

興味深いものだけ紹介します。

 

・孤独な幼少期

子供の頃に次々と肉親を亡くし、

最後に残った祖父も学生時代に亡くしてしまいます。

肉親がいないという孤独感や周りからの同情、とくに母親に対する憧れは、

川端氏の文学にも強く影響しています。

 

・無口なわりに、意外と社交的。

無口で眼光鋭く、人の顔を凝視する癖があったといいます。

その眼光で泥棒の他、家賃を受け取りにきた下宿のおかみさんも退散させた、

初対面の女性を泣かせた、など伝説には枚挙に暇がない。

ちなみに、けっこうマイペースで天然なところもあったらしく、

女性を泣かせてしまった後に川端氏本人も驚いていたそうです。

けれど、決して人付き合いが悪いわけではなく、

親切で人の面倒をよく見ていたそうです。

文学者同士の付き合いも積極的で、後輩や新人の文章指導も熱心に行っていました。

友人では横光利一梶井基次郎、後輩では三島由紀夫と特に親しかったそうです。

 

・非常に濃ゆい愛

とくに若い頃は同性愛の傾向があったそうです。

学生時代に寮で同じ部屋になった後輩の清野くん(男)への手紙は有名です。

また、老年になってからは古美術の収集に熱中して、

気に入ったものは何時間でもじっと見つめていたそうです。

ただし、お金には無頓着で、

お金を払わずに品物を黙って持っていってしまうこともあったらしい。

 

・・・と、いくつか紹介しました。

なんともとらえどころのない人ですね。

無口だけれど社交的で、どこか浮き世離れしているような。

そんな川端氏は長編・短編・随筆と多数の作品を書き、

作品傾向も次々に変化していくことから、

「奇術師」の異名を取ったそうです。

ちなみに、ノーベル賞受賞のスピーチでは「日本の美」について語り、

『山の音』は海外でも評価の高い作品となっています。

 

川端康成(1899/6/14 出生時間不明)

太陽は双子座、月は獅子座or乙女座。

 

たしかに、様々に変遷していった作風は双子座らしいのかもしれない。

意外と社交的なところとかもね。

そういえば、日本は双子座の作家が少ないですね。

主立ったところでは川端氏と太宰治しか知らない。

にしても、この二人って・・・(芥川賞受賞でもめた)

 

さらに川端氏のすごいところは、

この太陽が双子座で水星、海王星冥王星とコンジャクションしているところです。

双子座の太陽と水星って、

単純に解釈すれば一番作家として優れているとも考えられますよね。

さらに、川端氏のどこか不思議な世界観や死生観は、

この海王星冥王星と関わりがあるのかもしれない。

もっといえば、川端氏の無口だけど社交的という性質も。

双子座の太陽と水星は、本来とても社交的で明るいイメージがあるのですが、

それが海王星冥王星に影響されてしまっているのかも。

マイペースで天然なところは海王星

無口で眼光が鋭いというのは冥王星っぽいですね。

さらに、射手座の土星オポジションしているところも拍車をかけているのかも。

 

月は獅子座か乙女座か不明ですが、

火星とコンジャクションし、天王星、金星とスクエアしています。

月は幼い頃の家庭も表わしますが、

天王星は人間関係を切り離す、破壊する意味があるので、

別離や分離、時には一家離散も意味することがあります。

さらに、金星のスクエアということは、

他者からの愛に飢えている経験がある、愛されたいという欲求につながります。

やっぱり、幼少期のことが強く影響しているのかもしれません。

川端氏の作品、たとえば『伊豆の踊子』や『雪国』には

女性との恋愛が強く関わることが多いと思うのですが、

この孤独感が根になっているのかも。

 

ちなみに、川端氏の金星は牡牛座です。

牡牛座は価値あるものを好みますが、

これは晩年の古美術愛好を思い出します。

また、川端氏の文章は自然や季節の描写が巧みだなあ、とも思うので、

金星の影響が強いのかなあ、と思います。

収集癖があったというので、月は乙女座?とも思いますが。

乙女座は他の地属性よりもコレクター要素が強い気がします。

 

双子座が強い作家は構成と人物描写が巧みで文章そのものが上手いので、

誰が読んでも楽しめると思いますが、

とくに地属性の強い人に川端氏の作品はおすすめできると思います。