文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープその38 太宰治

太宰治は日本の小説家です。

坂口安吾織田作之助石川淳らと戦後に無頼派として活躍した作家です。

日本三大文豪に挙げられることもあり、日本を代表する作家としても良いでしょう。

代表作は『走れメロス』『斜陽』『人間失格』など。

 

前にも書きましたが、

自分は太宰治があまり好きではありません。

才能は凄いと思いますが、なんかこう、理由なくイラっとくる。

言葉に棘が混じらないように気を付けますが、たまに悪口になってるかもしれません。

にしても、前回とえらい温度差だな、これは。

 

えー、太宰治は青森出身です。

大地主の家系で、父親は衆議院議員貴族院議員を務めた大人物で、

11人兄弟の末っ子(六男)でした。

小学校の頃は成績優秀で、特に作文が得意だったそうです。

ちなみに、太宰治ペンネームで、本名は津島修治と言います。

これは津軽弁では津島が「チシマ」に聞こえるのが嫌だったから、

と、師匠の井伏鱒二が解説で言っていました。

中学校の頃からファッションに凝り出すなど、

名前も含めて、かなり格好や他人からどう見えるかを意識しています。

ナルシスト野郎です。

 

太宰治といえば、自殺未遂と薬物中毒と心中です。

就職の失敗での自殺未遂やらカフェの女給と心中未遂やらをして、

入院した先の鎮痛薬で薬にはまったりで、

最期は家族を残して、愛人との心中です。

自殺の理由に関して諸説あります。

ちなみに酒が大好きで、安吾は心中について、

酒に泥酔したノリでやったのではないか、ということを書いていました。

(『太宰治情死考』より)

 

自殺・薬物・心中という三点セットのせいで病んでる暗い人物と思われがち?ですが、

実際は話好きで明るい人物だったとか何とか。

しかし、本当のところはわかりません。

この人、根っからの大嘘つきですから信用できない。

 

太宰治が尊敬していた人物は師匠の井伏鱒二芥川龍之介でした。

とくに芥川龍之介は大ファンで、名前の付いた芥川賞が欲しくてたまらなかった。

だから、選考委員だった川端康成やもうひとりの師匠の佐藤春夫に手紙を書いた。

佐藤さんへの手紙が4mあったことから必死さが伝わってきます。

反対に、志賀直哉の文学には大反発し、『如是我聞』という批判文章を書きました。

内容はまあ半分以上ヒステリーみたいなもんですが、面白いです。

とりあえず、志賀直哉が嫌いなことは伝わった。

 

と、けっこうなロクデナシですが、なぜか女にはモテました。

家族の他に愛人が何人もいて、心中したのも愛人のひとり。

どうしてこんな男に惹かれるのか、理解に苦しみますが・・・

 

けれど、彼は良い作品を書きます。

短編から長編まで、シリアスからユーモアまで幅広い。

上手いことオチが付いている上に、考えさせるような面白い話を書きます。

しかも文章が上手い。

人間性はともかく、作品は面白いです。

 

太宰治(1909/6/19 出生時間不明)

双子座の太陽、蟹座の月(確定)。

双子座の太陽には水星と冥王星がコンジャクションしています。

この部分で推測できることがいくつか。

まず、単純に文章力だったら日本屈指として良いかと思います。

志賀直哉のような簡潔な文章ではなく、むしろ谷崎潤一郎に似た、

面白く読ませる文章なのではないか、と思います。

しかも水星は逆行。思考をまとめるのに時間がかかる代わりに、

逆行の方が書き仕事に向いていると言われます。

太陽と水星のコンジャクションはサイン別で個性が出ますが、

双子座の太陽水星コンジャクションの作家では、

たとえばフランスの女性作家のサガンがいます(ちなみに彼女も水星逆行)。

どちらも句読点を多用した独特のリズムのある文章を書いていて、

かつ内容はきっちり伝わってくるという離れ業。

ところで、双子座はフィクションの天才です。サガンもそうですが、

双子座は頭の中で思考した事を書けるため、実際にあったこととは限らないようです。

作家としてはほんと、羨ましい限りでしょう。

 

太宰も、太陽が水星とだけコンジャクションしていれば良いのですが、

冥王星もいます。というより、こちらの方がタイト。

どうも、嘘を吐くやら自殺未遂やら心中やらはここに由来する気がします。

双子座は躁鬱性気質で、明るい時は良いのですが、落ち込んだらどこまでも暗くなる。

いわんや、冥王星が絡めば、どこまでも考えすぎるのは必至。

冥王星と太陽、水星がコンジャクションすると、

深刻に捉えすぎ、考えすぎな傾向にあります。やたらネガティブな方向に。

けれど、周りの空気は暗くしたくないから、

双子座は気を使って、わざと明るい風にふるまいます。

だから、太宰治が普段明るかったというのも、

自分は半分演技じゃないかと思っています。

多分、自分でも何考えているのか分からなかったかもしれません。

明るい顔なんてせずに、本当に辛いなら辛いと言えばいいんです。

この人のこういうところが嫌いです。

 

嫌いなわりに気づいたら二千字超も書いてました・・・

まだ太陽周辺しか書いてませんが、さすがにこの辺りで止めておきます。

ていうか、好きな人以上に嫌いな奴の方が語れるって、どういうこと?

おのれ、太宰め・・・