文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープその40 織田作之助

織田作之助は日本の小説家です。通称、織田作(オダサク)。

大阪の下町情緒溢れる作品を書くことで知られています。

代表作は『夫婦善哉』『世相』『可能性の文学』など。

 

大阪の仕出屋が実家で、大学は三高(今の京大)。

これは当時異例のことだったそうです。

もともとは劇作家志望だったそうですが、スタンダールに影響を受けて小説家へ。

太宰治坂口安吾とともに無頼派と呼ばれるように。

この三人で無頼派三羽烏と呼称するらしい。

カレーライスが大好き。もちろん大阪の混ぜカレー。

身体が弱く、学生時代から喀血していた。

のわりに普段からヒロポン(薬物)を常用していたとか。

最期は結核で33才で逝去。

 

織田作といえば大阪の庶民文化を描いたことで知られていますが、

本当にすごいのはそこだけじゃない。

織田作は嘘つきです。ただ、面白い嘘つきだけど。

評論『可能性の文学』の中で

「嘘つきでない小説家なんて、私にとってはおよそ意味がない」

と織田作は言っています。

ようはフィクション(虚構)を作品内に取り入れるかどうかなのですが、

今でこそ小説内でフィクションを語ることは当たり前ですが、

当時の私小説全盛期の頃は、どうも作品内に虚構を入れるなどケシカラン、

となったようで。

織田作作品の中に著者自身が主観の小説(『木の都』『世相』とか)があるのですが、

あれは恐らく、大半が嘘です。

さすがに全部嘘ではないけれど虚実織り交ぜ。

とくに『木の都』なんかは私小説のパロディではないかとも思うほど。

嘘なんですが、あたかも全部本当のことのように書いてある。

それが面白い。まあ当時の文壇的にはケシカランのでしょうが。

他にも、元劇作家志望だけあって映画の脚本やラジオドラマの台本など、

声に出して読む小説を手がけたこともあります。

お偉いさんを無視してまで新しい試みをする面もある。

そりゃ無頼派と呼ばれるわけやわあ。

 

ちなみに、文アルにて当図書館の初期文豪。

コテコテ関西弁の気の良いあんちゃんですが、実際は・・・?

 

織田作之助(1913/10/26 出世時間不明)

蠍座の太陽、乙女座の月(確定)。

意外と蠍座と乙女座。案外真面目だったのかな、と思ったり。

乙女座はもちろん、蠍座も生活の匂いがする話は嫌いじゃない。

というより、観察眼があるためか、

よく見ている身近な場所を題材にするのかなあ、と思います。

あまりファンタジーすぎて地に足が着いていない話は書かない印象があります。

乙女の月(なぜかロマンチックに聞こえる)も、

石川啄木室生犀星(推測)、佐藤春夫、海外だとトルストイモンゴメリ

まあ何か共通するところがありますね。やっぱり生活感かな。

ちなみに織田作の『俗臭』は室生さんの推薦で芥川賞候補になっています。

あと織田作が尊敬していたスタンダールも乙女座の月。

生活感といえば、蟹座にも火星があります。

さすがだなあ。

 

ちなみに、1900年から10年ほど猛威を振るった天王星海王星のオポは

織田作の時には天王星水瓶座に移動しつつ、まだオポジション圏内です。

そして、そこに蠍座の太陽が加わってTスクエアを結んでいます。

可能性の文学、っていうのはここから来ているんじゃないかと思います。

何せ、天王星水瓶座のルーラーです。威力十二分。

今まで天王星山羊座に入ってた世代とは少し違っていて、

山羊座天王星は反権威というか、固まった社会や伝統に対する反抗という感じで、

水瓶座はその常識を壊した後にどう新しいものを築いていくか、

という感じかなあ、と思います。

織田作は他の無頼派とはちょっと毛色が違うのかもしれない、とも思う。

ただ、織田作の嘘つき部分はこれだけじゃないよなあとも思います。

個人的には双子座の土星が怪しいと思っているのですが。

双子座はフィクション大得意(例えば太宰とか)です。

まだ確証は持てていませんが。

 

余談ですが、前述した『可能性の文学』の

「キャッキャ」の話がとても面白いです。

作家ってこんなもんかあ、とも思いましたが。