文豪とホロスコープその41 立原道造
立原道造は日本の詩人です。
13才の時に自作の歌集を作ったそうですから、かなりの早熟ですね。
詩人の他に建築家としても活動していて、賞を取ったこともあります。
しかし、24才と日本文豪でも屈指の若さで急逝しました。
代表作は『萱草に寄す』『暁と夕の詩』。
彼の詩はすごく優しいです。というか、初々しくて可愛らしい。
女性に人気が出そうな感じ。
人柄も優しくて、いかにも良い人オーラが滲み出ていたそうです。
室生犀星や堀辰雄と仲が良くて(室生さんは彼のことをドーゾ―と呼んでたらしい)、
とくに堀辰雄のことを大層尊敬していましたが、
たしかに作品傾向は二人と似ているなあ、と思います。
詩人漫画の『月に吠えらんねえ』では通称ミッチーとして登場しています。
ミッチーくんはかわいいです。
文アルでもそのうち登場することを願っています。
立原道造(1914/7/30 出生時間不明)
獅子座の太陽、蠍座の月(確定)。
太陽が獅子座の詩人というと、他に室生さんや三好くんがいます。
共通点は叙情詩人、というところでしょうか。
叙情詩は自分がどう感じたか、という感性が重要になるからかなあ、と思います。
言葉の響きや巧さよりもイメージや共感重視というか。
この三人、蟹座に重要な星が入っているところも共通していますね。
しかし、月が蠍座というのはちょっと意外でした。
かなーり頑固そうですね。
詩の中になんとなく死を感じさせるものがあって、
「?」と思っていたのですが、
蠍の月のせいかなあ、とも思います。
ミッチー(と呼ばせてもらいます)の作風が一番表れているのが、
乙女座の金星、火星のコンジャクションです。
たしかに、彼の詩は「乙女」や「少女」だなあ、と。
乱暴な言い方をすると処女や童貞っぽい。
優しいけれど弱々しくて、ちょっと健全な男子としては心配になる感じ。
金星と火星がコンジャクションしていると、
男性は女性っぽく、女性は男性っぽくなる、ということもあります。
しかも乙女座なので、かなりの潔癖症。
乙女座は地属性ですが、水星が守護星です。
なので、知的、精神面にも重点を置いています。貞操観念も厳しい。
こじらせると現実の女性を直視できず(肉体的なものを否定するわけです)、
知的・精神的なものばかり追いかけることも。
良い例がD・H・ロレンスの『チャタレー夫人の恋人』。
ミッチーの詩はかなり処女っぽいので、たぶんこじらせてたんじゃないかなあ、
と思います(個人的な感想ですが)。
ミッチーの詩はたしかに優しい。
優しいのですが、なんとなく物足りない感じもするんですよね。
亡くなったのが24才というと、まだ太陽期に入っていません。
乙女っぽい詩が乙女座の金星期(15~25才頃)とすると納得ですが、
詩人としてはまだまだこれからだったのかなあ、とも思います。
作家界で急逝はよくある話ですが、勿体ない。