文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

牡羊座作家について

今月はしばらく星座別作家の特徴について書いていきます。

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牡羊座作家の特徴は素直さ。
良い意味で物語の構造が単純で、わかりやすい。
率直で描写が力強く、
長編より短編の方が得意な傾向が強い。
芥川龍之介(月金星牡羊)は短編がほとんどで、小川未明は短気だったから短編が得意だったとか。
長編でも、島崎藤村とか長さのわりにすらすら入ってきてびっくりした。
書き方が口述みたいな独特のノリとリズムがあって、
読みやすさでいえば一番かもしれない。
島崎藤村中原中也(水星金星牡羊)の詩、シェイクスピア(水星牡羊)の劇など、特に牡羊座水星は顕著だなあと思う。
ちなみに、アンデルセンやトゥェイン(月牡羊)はスピーチの天才と言われていたらしいです。


もうひとつの特徴は、正義感の強さ。
たとえば夏目漱石の『坊っちゃん』、小林多喜二プロレタリア文学。(どっちも月牡羊)
話の内容から正義感が強いのが読み取れる。
けれど、正義が必ず勝つというわけではなくて、
反対に、純粋で正義感の強い人物が小狡い人物に敗北するという作品や
差別を受けている人や貧しい人を描いた社会派の作品も見られる。
しかも、前述した率直な描写のため、結構えげつなかったり、グロテスクになることもある。
多喜二とか島崎藤村とかゴーゴリとかゾラとか。
それは皮肉とか斜に構えているとかひねくれているのではなくて、
本来は正しいことをした人には報いがあるべき、悪は倒されるべき、ということの裏返しで、
それが守られないことに憤りを覚えるからこそ、作品にしているんだろうなあ、と思います。
牡羊座は純粋真っ直ぐなイメージですが、おかしいことはおかしいと主張します。
そのせいで社会とか世間とかと対立して苦労したり苦悩したりする人が結構いる。
ボードレールとかね。


射手座に次ぐ冒険大好き星座でもあります。
ハラハラ・ドキドキする少年マンガみたいな展開が多い。
コナン・ドイル(金星牡羊)やトゥェイン(月牡羊)とかが良い例。
江戸川乱歩(火星牡羊)もドキドキする展開が多い。
射手座が現地の人々の文化や風俗も描く旅行記だとすると、
牡羊座はアクション多めの冒険活劇って感じ。


とくに牡羊座太陽に限った話ではないけれど、
純愛傾向が強いです。
二葉亭四迷樋口一葉(金星牡羊)、佐藤春夫ジョルジュ・サンド(月牡羊)、デュ・モーリア(金星牡羊)あたりで、
家柄やお金や見栄ではなく、その人自身が好きだから、というピュアな話が多い。
代わりに、周りを見ない分、恋をしてはいけない人に恋をしたりと障害が多くなりやすい。
ただし、障害があればあるほど燃える情熱的な人々でもある。
結局、周りの人間や世間体や家柄に邪魔されて結ばれない・・・という悲恋傾向も強い。


あとは何故か童話や子供向けの作品に造詣が深い。
童話王のアンデルセンは言わずもがな、日本のアンデルセン小川未明や、
芥川龍之介とか、宮沢賢治も意外と月牡羊座
江戸川乱歩も少年探偵団とか書いています。
変に教育的な話にせずに、
純粋に読み手の立場になって作品が書けるから相性がいいのかなあ、とも思う。

 

主な作家
・大陽
レヴォー、アンデルセンゴーゴリボードレール、ゾラ、二葉亭四迷ゴーリキー島崎藤村小川未明佐藤春夫遠藤周作
・月
サンド、トゥェイン、ゾラ、夏目漱石正岡子規芥川龍之介宮沢賢治小林多喜二
・水星
アンデルセンシェイクスピア島崎藤村中原中也
・金星
ボードレールコナン・ドイル樋口一葉芥川龍之介横光利一中原中也デュ・モーリア