文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

射手座作家について

射手座の作家は距離がキーワードです。
旅は射手座の管轄ですが、旅行記や外国に縁が深い作家が多いです。
スウィフトの『ガリバー旅行記』はその典型です。
トゥェインやコンラッドメルヴィル(月射手)など、
冒険や旅に縁の深い作品が多いです。
キャロル(月金星火星射手)の『不思議の国』のアリスやC・Sルイスの『ナルニア国物語』も、
広義の旅行と言ってもいいかなあと思います。
また、ハイネやクリスティ(火星、Asc射手)、アンデルセン(Asc木星射手)など、
作家本人が海外に縁が深かったり、旅行が趣味ということも多いです。
作家かは微妙ですが、福沢諭吉も海外見聞録を書いて人気を博したりしています。
書き口は軽快で冗談交じり、描写よりも会話文に重きを置いていて、
読書量が多く、興味の幅が古今東西に広いので、
いろいろと面白い話が出てくる率が高いです。
射手座で水星は居心地良くないのですが、
たまにドストエフスキー泉鏡花など、不思議な魅力を持った作家がいます。


牡羊座ほど目立ちはしないのですが、射手座も正義感が強いです。
例えば小林多喜二とか。
ただし、射手座の場合は基本ジョークや皮肉混じりです。
スウィフトやオースティン、永井荷風など、
表向きは冗談で、裏ではかなり強烈に皮肉っています。
ストレートさでは牡羊座が上ですが、
言葉の鋭さでは射手座の方が数段強いでしょう。
射手座の作品は本当の意味や意図が理解できると味わい深く、楽しいので、
けっこう大人向けだなあ、と思います。


射手座は旅と同時に、宗教や哲学の星座でもありますが、
宗教心や道徳観念が強い人が多いですね。
バニヤンの『天路歴程』とか、それを読んで育ったオルコットの『若草物語』とか。
同時に、空想がちなロマンチストでもあって、
ハイネの詩や、モンゴメリの『赤毛のアン』とかを読むと射手座だなあ、と思います。
空想がゴシックホラー方面に向けられたものは、
密室の帝王のカーとかの作品ですね。


そういえば、射手座は何故か女性作家が多いです。
しかも、ちゃんと自分で稼いで自立している女性が多い。
与謝野晶子なんかは一〇人以上の子供を育てながら短歌で一家を支えています。
モンゴメリリンドグレーン(水星射手)は元教師、
ミッチェル(水星火星木星)はジャーナリストをやっていたらしいですね。
対して男性は、スターンやトゥェインや永井荷風ジャン・ジュネなど、
ふらふらしたり定職に就かなかったり芸者通いしたり犯罪者だったり、
お前ら仕事しろ!と言いたくなる人も結構います(笑)。


個人的なことですが、
わたしの好きな話――『赤毛のアン』とか『トム・ソーヤの冒険』とか『若草物語』とか、
あとは『不思議の国のアリス』とか、
過ぎ去った昔を振り返った話が多いなあ、と思います。
射手座は未来志向だと思いますが、なんででしょう。
射手座は基本理想主義であり、
こうなったらいいなあ、ということを常に持っています。
が、現実ではなかなかそうはならない。
現実で叶えらなかったからこそ、本では理想を書く。
それも物語の世界だからできることで、
最初に距離がキーワードと書きましたが、
理想を描くことで、現実からも距離を取るところが射手座らしいのかなあ、と思います。

主な作家
・太陽
スウィフト、オースティン、ハイネ、オルコット、トゥェイン、モンゴメリ与謝野晶子小林多喜二
・月
バルザックユゴーディケンズ、キャロル、大江健三郎
・水星
オースティン、ハイネ、ドストエフスキー泉鏡花、カー、カミュ三島由紀夫
・金星
キャロル、トウェイン、スティーブンソン、田山花袋モンゴメリ与謝野晶子坂口安吾