文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープ アメリカ作家編その11、ブラッドベリ

レイ・ブラッドベリこと、
レイモンド・ダグラス・ブラッドベリアメリカの作家です。
火星年代記』などのSF作品が有名ですが、
本人はSF作家と呼ばれることを嫌っていたそうです。
代表作は『火星年代記』『華氏451度』など。

・人となり
1920年にイリノイ州に生まれ、
14才でロサンゼルスに移住。
作家としては珍しく、大学に行かず、
図書館にこもって独学で作品を書き上げたそうです。
『華氏451度』の元になった『ファイアマン』という作品は、
図書館でタイプライターを借り、九日で書き上げたそうです。
本人の気持ちはともかく、
メタファーの不思議な繋がりで作られた作品世界から、
SFの詩人とも呼ばれています。
2012年に91才で亡くなりました。


反抗精神が強いらしく、
夜中に大通りを散歩していて警官に呼び止められた経験から、
散歩が犯罪とされる世界が舞台の『散歩者』を書いたほど。
代表作の『華氏451度』も、
公園をラジオのイヤホンを付けて歩いていた夫人を見て
思いついたのだとか。
本よりも映画やラジオがもてはやされる世界への反抗なわけですな。
この作品は、本好きを自称するならば、
絶対に読むべきだと思います。
テレビやネットに押されている文学が、
本当はどれだけ大事で愛おしいものか、
読み終わる頃には痛感しているはずです。


ホロスコープ解説

レイ・ブラッドベリ(1920/8/22 16:50)

獅子座の太陽、射手座の月、Ascは山羊座
太陽と木星、水星と海王星
乙女座の金星と土星がそれぞれ合と、
なかなか興味深いホロスコープです。
まず、水星と詩人の星である海王星の合は
SFの詩人と言われる由縁でしょう。
理知的な、論理的な文とは一風変わっている個性的な文で、
文章を読んでいるだけでなかなか面白い。
説明が難しいですが、読んでもらえれば
水星・海王星の合だなあ、とわかると思います。


ちなみに、太陽と木星蠍座の火星とスクエア、
魚座天王星オポジションしています。(Tではない)
反抗心剥き出しですね。
獅子座の太陽・木星はとても自分の意志が強そうですね。
蠍座の火星も間違ったことはしない、したくないという、
正義感とは違うけれど、信念のようなものがあります。
天王星魚座に入っているので少し弱いですが、
ここもSF作家らしいなあ、と思います。


ぱっと見で火と水が目立ちますが(風がひとつもない!)、
唯一地属性なのが金星と土星です。
ブラッドベリの作品は火星が舞台だったり、
散歩や本の所有が犯罪となるなど、
しっかり世界観を作り込むタイプ(オーウェルとかザミャーチンとか)に比べ、
けっこうシンプルな設定が多いですが、
それで作品が浮かないのは、それなりのリアリティがあるから、
じゃないかと思います。
その世界の人間はどうやって生活しているのか、
が描かれていて、意外と地に足が着いているからかもしれない。
その分、隣にいるような普通の人がSFの世界に放り込まれて
変化したりとんでもない目に遭うわけで、
ホラーでないのに怖い時がありますね。