文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープ ドイツ作家編その3 カフカ

フランツ・カフカはドイツの作家です。
その独特な世界観で、二〇世紀を代表する作家と言われています。

その作品のほとんどが未完ということでも有名。
代表作は『変身』『審判』など。

 

○人となり
フランツ・カフカは裕福なユダヤ人商人の家に生まれました。生まれはチェコ
生前はもっぱら保険の勤め人として働き、作家として評価されることはあまりありませんでした。
当時流行作家だった友人の尽力で紹介され、
無名作家が今は二〇世紀を代表する作家と言われているわけです。
第二次世界大戦の時には、本人は既に故人でしたが、
友人や元恋人が頑張って原稿と手紙を守り抜いたそうです。

カフカといえば、超ネガティブだったことで知られています。
どれくらいネガティブかというと、
『絶望名人カフカの人生論』(頭木弘樹著)という本が出てしまうくらい。
日記や手紙は愚痴ばっかりだったそうです。引用してみると、
「ぼくは人生に必要な能力を、なにひとつ備えておらず、ただ人間的な弱みしか持っていない」
という、超ネガティブな内容が延々と綴られています。
内容はというと、仕事・健康・恋愛・家族・作品とほぼ身の回り全てです。
特に父親とは仲が悪く、父親の教育のせいで自分が歪んでしまったと書いていたそうです。
婚約者もいたけれど、なぜか自分から婚約破棄。
作品も全然自分の思うような自信作が書けない。
結局、結婚も納得いく作品も書けないまま、40才で病気で亡くなります。
しかし、才能を認めてくれる周りの人間には恵まれたらしく、
出版してくれた友人(本人は遺言で作品を焼却するように書いたらしいですが)や、
支えてくれた妹の他、数人の恋人もいました。
あれだけネガティブだったのに、モテたらしい。
実際、優しい人だったらしいからですかね。
ある種の女性は強い男性ではなく、弱い男性に惹かれるものですから。母性本能か何かかな。

えーと。ここから私事ですが。
私はカフカが苦手です。どうしても好きになれない。
私にとって世界三大苦手な文豪といえば、
カフカトーマス・マン太宰治の三人です(次点はフィッツジェラルド)。
何がそこまで苦手なのか自分でもわからないですが、
ひとつは文章が理解にくいってところでしょうか。
文章は読める、けど意味が全く分からない。想像できない。
言葉だけを並べてるみたいで読んでて気持ち悪くなります。
特に『巣穴』という作品は、まったく意味が分からない。
同じ現象は、トーマス・マンの『魔の山』でもありました。
そこを魅力に思う人もいるんでしょうが、わたしはきっぱりと苦手です。
しかし、双子座が強い人ばっかだなあ、私的世界三大苦手文豪。
多分、射手座や蠍座と拒否反応を起こしてるんでしょうけどねえ。

もうひとつは人間性、というかなんというか。
あのネガティブさが見ていて腹が立ってきます。
お父さんがかなり俺様で性格が合わなかったのはわかりますけど、
父親は父親で自分は自分、と思えない辺りがカフカというか。
太宰治と同じくらい見ててイライラする。ていうか、この二人本当よく似てる。
二〇世紀を代表する作家って結構居ますけど、
カフカは結構好き嫌いが分かれるタイプだと思います。
風属性が強い人は好きなんでしょうけど、ちょっと私には良さがわかりません。
カフカの良さが分かる方はぜひ星座を含めて教えていただきたいくらいです。
(しかし、二〇世紀を代表する作家のジョイスもアクが強いなあ……)
とりあえず、わたしは、カフカが苦手です。

 

ホロスコープ解説
フランツ・カフカ(1883/7/3 7:00)

1883年生まれってことは明治の人と同じ年です。
志賀直哉高村光太郎と同じ年。意外と昔の人なんだなあ。

蟹座の太陽、双子座の月、ASCは獅子座。
カフカホロスコープは非常に特徴的です。
見て頂ければわかりますが、
ほぼ蟹座と双子座と牡牛座にしか入っていない。
蟹座の太陽木星の合と、
双子座の月・水星・金星の合が際だってるなあ、と思います。
上でも書きましたが、太宰治と似てます。太陽と月が逆だけど、双子座と蟹座が強い。
妙にネガティブな所とか、なぜか女性にモテるところとか。

まず蟹から、
前にも言及したことがあるように思いますが、
太陽と木星の合は、大らかさや豊かさというイメージがありますが、
木星=父親と見ると、自分自身が父親に飲み込まれてしまうこともあります。
カフカの父親は商人として一代で富を築いた人で、
カフカは成功者の父親をとてもプレッシャーに思っていたそうです。
同時に、カフカの作品の、例えば『流刑地にて』など、
神について書かれているものがあるのですが、
この神は父親のように自分を裁く存在のように思っているように感じます。
木星は宗教を意味することがありますが、
カフカの神=父親的存在、と解釈できるんじゃないかなあ、と。
父なる神って言い方もしますし、そう考えるとちょっと面白いです。

あとは、双子座の月・水星・金星です。
頭の中で考えていることをそのまんま書き写しているんでしょうね。
上でカフカの文章は気持ち悪いと書きましたが、
双子座は相当言語能力が高いので、風星座以外にはちょっと理解できないことがあるのではないかと。
他の人にも理解できる言葉に直すのが苦手なのかもしれません。
ちなみに、この双子座の星に、乙女座の天王星がスクエアしています。
これがけっこうキツそう。
天王星は結構論理でずばっと裁いちゃうところがあるんですが、
カフカが妙にネガティブというか、自己懲罰的なのはこの天王星のせいかもしれません。
しかし、自分がダメなやつだと認めたくはないので、
双子座の星々は都合の良い論理を見つけて自己弁護、というか言い訳します。
自分がダメのは自分のせいではない、父親のせいだと必死に言い訳するカフカの姿は、
努力する必要なく育てられてきた現代の若者たちの姿に通じるものがあります。
他、牡牛座から双子にかけての火星・土星海王星冥王星のステリウムも見るからにヤバそうですが……

カフカの作品の特徴は、話の内部に漂う不安感です。
すでに述べたようにかなり精神的に不安定な人だったことに原因するのか、
言語の意味もあやふやで、現実にないような不思議な世界観です。
突然、人間から正体不明のわけの分からんもの(原文だとそう)になってしまった『変身』や、
姿形もはっきりしない生き物の膨大な住居記録を延々聞かせられる『巣穴』など、
曖昧ではっきりしない世界や身の回りへの不安感がよくよく現われています。
これが二〇世紀の不安感を先取りしていると言われています。
どこまでも広がっていく世界と、それに付いていけない自分と。
二〇世紀、そして二一世紀は誰もがカフカのような不安を抱えている時代なんでしょう。