文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープその3 二葉亭四迷

こんにちは、今日は二葉亭四迷についてです。

 

変わったペンネームは、小説を出す時に友人の坪内逍遙の名前を借りたことから、

「くたばってしまえ」と自分に言った、という逸話からだそうです。

本名は長谷川辰之助

結局、小説家ではなく外交官となり、

現地で病を得て日本に戻る洋上で亡くなりました。

 

自分は、大学が国文学科だったのですが、

近代文学者の中で真っ先に習ったのがこの人でした。

初めての言文一致小説!という内容だったと思います。

代表作は『浮雲』『其面影』など。ロシア文学の翻訳もあります。

しかし、学生でもなければあまり読まれない人かなー、とも思います。

 

ゲームの文豪とアルケミストでも登場しています。

というか、ついさっき潜書で当図書館においでなさりました。キャンペーン様々です。

 

では、ホロスコープに参ります。

二葉亭四迷(1864/4/4 出生時間不明)

ホロスコープを作って、一目でわかるのが

牡羊座の太陽と水星の、ほぼ零度のコンジャクション

太陽と水星コンジャクションは夏目漱石もありましたが、

これがある作家は大作家というよりも、かなりクセの強い作家が多い気がします。

浮雲』もそうですが、

主観的というか、主人公の心情がかなり濃く書かれます。

他の登場人物の心情はともかく、主人公の気持ちの移り変わりが詳細です。

特に主観的、自分の塊である牡羊座の太陽と水星だから顕著なんでしょうね。

 

牡羊座の人は一人称と語り形式が上手な人が多いと思っています。

一人称はもちろん、語り形式も語り手が存在して、それが作者自身ですから、

かなり主観的で牡羊座っぽいと思っています。

夏目漱石(月牡羊座)の『吾輩は猫である』とか『坊っちゃん』が良い例ですが、

二葉亭四迷の場合は少し違っていて、

天秤座の土星がちょうど太陽水星にオポジションしています。

天秤座の土星は超・主観の牡羊座とは反対の、超・客観ですから

ここから自分を外側から見るような、客観性が出てきたのかなと思います。

ただまあ、これが本人様には結構きつかったでしょう。

太陽(自分のしたいこと・意志)と土星(義務)がぴったり正反対ですから、

自分のすることなすことに自信が持てないし、自分に対する駄目出しが厳しい。

天秤座の土星は見た目・外聞にこだわる性質が強いので、

小説家ではなく外交官になった時にもかなりの葛藤と妥協の結果だと思います。

とても真面目な人だったでしょうが、その分気苦労が絶えなさそうです。

 

ちなみに、月と金星は魚座で、かなりのロマンチストですね。

浮雲』の内容はうろ覚えなのですが、

主人公とヒロインとの恋愛がけっこう可愛らしく書いてありました。

主人公は真面目な官僚なのですが、

年甲斐もなくヒロインとはしゃいだり、将来の夢について語ったり、と。

本人にもそういうかわいいところが実はあったんじゃないかなあと思います。

夏目漱石曰く)かなりいかつい人だったらしいですが。

 

浮雲』は日本初の近代小説という触れ込みなのですが、

それをやったのが牡羊座二葉亭四迷だったというのは面白く感じます。

牡羊座は12星座の最初で、物事の始まりを意味する、パイオニアな存在です。

日本の小説の最初を牡羊座が切り拓いた、というのが意味ありげで良いですね。

そういうのは好きです。