文豪とホロスコープ

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文豪とホロスコープ イギリス作家編その10 H・G・ウェルズ

ハーバード・ジョージ・ウェルズはイギリスの作家です。
フランス作家のジュール・ヴェルヌと同じく、「SFの父」と呼ばれています。
代表作は『タイムマシン』『宇宙戦争』『透明人間』など。

 

・人となり
ウェルズは雑貨商人の家に生まれます。
あまり裕福ではなかったそうで、
子供の頃から奉公したり、仕事に就きますが、
あまり長続きしなかったようです。
奨学金で入った学校にて科学を学び、それから大きな影響を受けました。
正式な教員になる勉強中に肺を病み、
最終的にはジャーナリストになりました。

 

ヴェルヌ同様、タイムマシンやタコ型の火星人など、
SFの定番を作りました。
また、細菌兵器や戦車、
後の原爆など未来に登場する様々なものも予見していたそうです。

 

作家の他にも様々な活動をしていて、
社会主義運動や女性の自由権利、
後の世代のための百科事典の編纂や
戦争根絶のため国際連合の設立に尽力したことも知られています。
また、日本国憲法に影響を与えたとも言われています。
また、意外と女性関係が結構派手だったらしいです。
奥さん以外にも何人もの女性と付き合っていたとか。

 

ホロスコープ解説

ハーバート・ジョージ・ウェルズ(1866/9/21 16:30)

乙女座の太陽、水瓶座の月、ASCは水瓶座
ぱっと見で水瓶座がありますね。
ヴェルヌもそうでしたが、SFというと水瓶座、ってイメージがあります。
進歩や革命、科学技術のイメージがあるからでしょうか。
コナン・ドイル水瓶座がけっこう強いですし。

 

ただ、他の風属性が強いわけではなく、
大半は地と水のサインです。
地属性では
乙女座の水星、山羊座木星、牡牛座の冥王星のグランドトライン
という大物があります。
H・G・ウェルズはヴェルヌと同じく「SFの父」と呼ばれていますが、
実際、この二人の作風はかなり違うものです。
ヴェルヌは木星や射手座の影響か、
どちらかといえば冒険的で楽観的です。
二年間の休暇』なんて、あまりに都合良すぎる!なんて言われて
蝿の王』っていうパロディを書かれているくらい。
こちらでは無人島に漂流した少年たちが獣性を暴走させる話です。
あまりに暗そうなので読む気がしませんが・・・

対して、ウェルズのSFはかなり暗い。
『タイムマシン』も、未来では人類は発展しすぎることにより、
むしろ衰退しているという結末です。
他の話も大概気が重くなるような暗いものが多いです。
本当はそれがリアルなんでしょうけれど。
この科学への悲観というか、疑問と警鐘は
メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』を思い出します。
彼女も乙女座が強かったですね。

 

ウェルズは水属性も強いです。
蠍座の金星と土星コンジャンクション
これは牡牛座の冥王星オポジションしています(つまりはカイト)。
また、蟹座の火星と天王星コンジャンクションし、
それが牡羊座海王星とスクエアしています。
よく見ればウェルズの生年は1866年。
夏目漱石幸田露伴正岡子規尾崎紅葉
の日本明治文学黄金世代とほぼ同年代なんですね。

 

蟹座の火星と天王星コンジャンクション夏目漱石にもあります。
夏目漱石の場合は日本の家制度や伝統に向けられましたが、
ウェルズも、SF以外の作品で伝統や国家について反対しています。
社会主義運動をしたり、女性の自由恋愛を扱った話(『アン・ヴェロニカの冒険』)など、
かなり活発に社会活動をしています。
ただ、夏目漱石もそうでしたが、火星と天王星コンジャンクション
かなりストレスがたまるようなので、
派手な女性遍歴はその影響なのかもしれません。