文豪とホロスコープその5 国木田独歩
今日は国木田独歩についてです。
代表作は『武蔵野』、他エッセイなど多数。
新聞記者や雑誌編集者もしていました。雑誌の社長をやっていたことも。
そのためか、文アルではジャーナリストな面が強いですね。
なんとなく仕事の出来る人、という印象ですが、
実はけっこう落ち込みやすい人だったらしいですね。
早稲田大学を中退して、故郷に帰ってどっぷり落ち込み、
最初の奥さんが経済上の理由で出て行ってどっぷり落ち込み、
意外とナイーブ。
ちなみに最初の奥さんと離婚話は有島武郎の『或る女』のモデルにされています。
『武蔵野』は、わたしは武蔵野(東京西部)出身なので、親近感のある話であります。
とはいえ、この武蔵野って渋谷付近のことらしいですね。
ではホロスコープいきます。
国木田独歩(1871/8/30 出生時間不明)
いやー、多分月は魚座だと思います。
話を読んだり、エピソードの印象なんですが、
この人、漫画『ハチミツとクローバー』のはぐちゃんに似てる気がして(笑)
羽海野チカさんも太陽乙女、月魚で間違いないと思うのですが、
繊細で、傷つきやすくて、心配すぎて知恵熱が出るような感じが似てる。
この組み合わせで実社会を生きていくのはなかなかに骨が折れたと思います。
しかも社長までやって。
水星と金星は風星座の天秤座なので、
人とコミュニケーションを取るジャーナリスト向きといえば向きなのでしょうが。
乙女座も魚座も、理想が高すぎるんですよね。
乙女座は潔癖症すぎるところがあるし、
魚座はときに、現実に実現不可能なほどの夢物語を作ります。
どちらも傷つきやすいくせに。
国木田さんの話には
『自分で立てた夢・理想に破れる人々』がけっこう出てくるような気がするのですが、
まあご自身の経験だろうな、と思います。
そもそも『武蔵野』が乙女座っぽいですね。そして魚っぽい。
『武蔵野』は自然主義の作品と言われていますが、
同時にロマン主義の影響も強いと言われています。
国木田さんもワーズワース(英国のロマン派詩人)の影響を強く受けているとか。
この、自然主義(乙女座太陽)とロマン主義(魚座月)の対立をもっと上手くいけば、
もっと良い作品が書けたんじゃないかなあ、とも思います。
その観点でいえば『武蔵野』は、
武蔵野の自然の描写は乙女座の、
その情景から印象や感情までその場にいるように想像できるところは魚座の、
それぞれ強みが生かされているんでしょう。
日本自然主義の主要作家はなぜか1971,1972年に固まっているのですが、
だからどう、とははっきり言えないのですが、興味深いなあと思います。
蛇足ですが、芥川龍之介はやたら国木田さんを高く評価していました。
作品内で名前を出したり、日記のタイトル(『わが欺かざるの記』)を真似したり
文芸評価でも褒めていました。
同時に、どちらかといえば詩の方が良いとも言っていました。
多分、芥川さんは魚座っぽい方が好きだったんでしょうね。
芥川さんも魚座(3/1)だしね。
それではこの辺りで終わります。