文豪とホロスコープ アメリカ作家編その4、オルコット
ルイーザ・メイ・オルコットはアメリカの女性作家で、
著書の『若草物語』が有名です。
代表作は『若草物語』シリーズ。
・人となり
オルコットは四人姉妹の次女で、
姉妹の様子は『若草物語』の中にも反映されています。
随分と教育熱心な家庭でしたが、小さい頃は苦労したそうです。
物語の中でジョーは元気で快活な少女ですが、
オルコットは病気を抱えたり、
家のためにお金を稼がなくてはならなかったりと、
結構苦労したようです。
また、癇癪持ちで怒りっぽいことと、
家族を振り回す父親との不和に悩んでいたそうです。
そういうところは同じ射手座のモンゴメリと似ているような気がします。
『若草物語』といえば美しい家族の小説という印象がありますが、
オルコットにはスリラー小説をひたすら書きまくった時代もありました。
彼女は前述した通り射手座ですが、なんかそれっぽいなあ、と思います。
お金を稼がなければならなかった、という理由もありましたが、
単なる『若草物語』のひと言で語れるような人ではないんでしょうね。
ちなみに、わたしは昔から『若草物語』の愛読者です。
姉妹では三女のベスが好きです。ええ子やわあ、と思います。
・ホロスコープ解説
ルイーザ・メイ・オルコット(1832/11/29 0:30)
太陽は射手座、月は水瓶座、Ascは乙女座。
そういえば11月29日近辺はすごい日付で、
29日はオルコットの他、『ナルニア国物語』の作者のC・S・ルイス、
翌日の30日はモンゴメリ、トウェイン、推理小説家のディクスン・カー、
前日の28日はオルコットの愛読した『天路歴程』の作者であるバニヤン、
という、なぜか周辺に作家界の有名人が多い日付です。しかも児童文学作家が多い。
前述した通り、射手座の少女小説作家という点でモンゴメリと似ています。
四人姉妹の話という点ではオースティンの『傲慢と偏見』とも共通点がありますね。
不思議と主人公も類似が多いような気がしてきます。
頭が良くて、女性といえど自立していて、多少気が強いという。
ジョーの活発な性格と作家という夢は、射手座らしいと思います。
ただ、『若草物語』はかなり教訓的な話です。
父親不在の家庭で、母親と姉妹で力を合わせ、
貧しいけれど慎ましい家庭を築くのが幸せ・・・という、
ある意味、射手座らしからぬようなストーリーだなあ、と。
『赤毛のアン』も大分教訓的な部分はありましたけど、
それ以上です。
オルコットは生涯家のために働かなければならず、
恋もできずに生涯独身でした。
乙女座のAsc近くに土星があるのですが、苦労の多い生涯を象徴しているようです。
そもそも乙女座の土星って苦労性って感じがしますね。
この土星と魚座の木星、射手座の水星でTスクエアです。
Tスクエアは真ん中の星にエネルギーが集中しますが、
水星は第四ハウスに位置しているんですよね。
第四ハウスは大まかには家を意味しますが、
まさしく『若草物語』は家族の物語ですし、
家庭のために働かなければならないとか、
そういう意味もこもっているのかなあ、と思います。
また、土星や木星、第四ハウスは父親の意味もあるので、
そういうものと葛藤する人生、とも読めます。
『若草物語』の家庭では父親がほとんど不在です。
これはかなり意図的なものらしく、
家庭を乱す父親を物語の中では消したという、
過激な見方もできます。
オルコットも相当鬱屈が溜まっていたんでしょうか。
射手座ってたまにそういうことするんですが、
トウェインやモンゴメリや永井荷風など、
かなり過激な日記を書いていたそうです。
くわばら、くわばら。
ちなみに、オルコットは土星やAscも含めて地属性が強いです。
金星は山羊座ですし、
火星、土星、海王星で地のグランドトラインが作られています。
オースティンやモンゴメリと違って、
かなり家庭的、教訓的なのはこの辺りに理由があるのかなあ、
と思います。もっとがっつり比較したら面白いかもしれませんね。