文豪とホロスコープ

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文豪とホロスコープ イギリス編

1月のテーマはイギリス作家についてです。

俗に英文学と言われるものですね。

イギリスの文学の始まりはさかのぼればケルト人、

ドルイドの口承文学にまで戻るのでしょうか。

その時代の伝説で残っているのがアーサー王物語になります。

 

時代は下り、16世紀、エリザベス女王の時代には
カンタベリー物語』の作者のチョーサーやトマス・マロリー、
そして、歴史上に名が残る大文豪・シェイクスピアがいます。

この時代に現代に繋がるイギリス文学が始まったと言えるでしょう。


近代リアリズム小説を確立したのはイギリスが最初と言われていて、
シェイクスピアの劇はグローブ座にて一般大衆も見ることができたように、
フランスが絶対王政の影響下で、貴族のサロン文学だったのに対し、
イギリスの文学は早いうちから一般民衆のものとなっていたようです。
近代フランス文学が19世紀、革命後の世代に作られたのに対し、
イギリスではそれ以前から、シェイクスピアらは勿論、
ロビンソン・クルーソー』のデフォーや、
スウィフト、オースティンなど
内容も性別も多様な作家が既に登場していました。


イギリス文学の特徴として、批判と皮肉とユーモアのこもった作品が多いです。
真っ先に出てきたのがスウィフトやスターンなどの批判。
それぞれ宗教家が宗教を批判しているところが面白いです。
イギリスといえばかつては広大な植民地を持ち、帝国主義ブイブイ言わせていたため、
アイルランド出身やインド出身の作家もイギリス作家として数えられています。
そのため、インドやアフリカなどへの植民地支配への批判はよく見られます。
他にも労働運動、女性の権利運動などなど、
批判のために作品を書いているのでは、と思うような場面もあるほどです。


イギリス作家には驚くほどに女性が多いです。
この背景には前述したように女性運動が盛んだったことがあります。
フランケンシュタイン』の作者のメアリ・シェリーの母親が
フェミニズム運動家だったことは有名です。
ジェイン・オースティンを初めとして、
ジョージ・エリオット、ブロンテ姉妹
ヴァージニア・ウルフなど。
ただ、やはり女性が本を書くことに偏見はあったらしく、
ジョージ・エリオットやブロンテ姉妹は男性名で出版していたことで知られています。


また、イギリス作家といえば、推理小説家が多いです。
祖であるポーはアメリカ人ですが、
ホームズで有名なコナン=ドイルや、
ミステリの女王であるクリスティ、
他、江戸川乱歩が絶賛していたチェスタートンなど、
ミステリやサスペンスでは英文学が多い。
アメリカも推理小説が多いので、英語圏が強いのでしょうか。
ただ、アメリカの推理小説はハードボイルドものが強いのに比べ、
イギリスはトリックやアリバイものが多いような気がします。