文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

牡牛座作家について

不思議と牡牛座作家は稀少です。
手元にデータのある210人中、太陽星座が牡牛なのは12人。
全体の5%です。ちなみに最高値は水瓶座の28人。
感覚的な牡牛座だから、文章にして書くよりも見える形にすることが得意だから?
それと関連して、劇作家の多い星座でもあります。
代表的な人物としては世界三大文豪に入るシェイクスピア
デュマ・ペール(月牡牛)や近代劇の父であるイプセン(月牡牛)など。
また作家としても、芸術に縁の深い人が多いです。
彫刻家でもある高村光太郎(月牡牛)や、絵の展覧会を開いたことのある武者小路実篤など。
目に見える、触れられる形で表現することは牡牛座の得意とするところですが、
この豊かな感覚を文字で表現しようとするとどうしても制限を受けます。
その上でどう表現するのか。
牡牛座の作家は数が少ないながら面白いなあ、と思います。


牡牛座作家の特徴としては、まずもって五感の豊かさが挙げられます。
けっこう詩人・歌人が多いですが、
その中では北原白秋(月海王星牡牛)がトップかなあ、と思います。
他、与謝野晶子(月海王星牡牛)、佐藤春夫(水星牡牛)など、
感覚的だったり、音楽的だったり、官能的な感じのする人が多いです。
作家の方ではバルザック樋口一葉など、
描写の細やかさと美しい表現に魅力があります。
文章が長く、読み応えのある人が多いようです。
牡牛座が強い作家の文章を読んでいると、
頭の中の光景をそのまま紙に落とし込んでいるんだろうなあ、
と思うことがままあります。
豊かな感覚と表現力、あとはぴったりの言葉を探す忍耐力
これらがあってこその作品です。
文学は言語を用いた芸術という見方がありますが、
牡牛座の文学は長い時間をかけて作った芸術品、
という感じですね。


あとは、不思議と古典的だったり、
伝統的な表現に引かれる傾向があるのかなあ、と思います。
探偵小説で有名なコナン・ドイル(水星牡牛)は歴史小説を書くのが夢で、
かなり古典的なものを書いています。
中島敦は漢文の影響を受けた文章が特徴的で、美しい文章の例によく挙げられます。
樋口一葉も古文混じりです。おかげで現代人は読むのに苦労しますが。
山羊座蠍座ほどではないんですが、
牡牛座も先祖代々受け継がれてきたものを守っていく、
ということに関係が深いのかなあ、と思います。
生家と対立のある人がいたり、
母親に対して執着が強い人がいたり(特に月牡牛に多い)。
受け入れるか、受け入れないかは人によりますが、
それが個性や書き味になっていて興味深い。
牡牛座の正反対は蠍座で、継承や遺伝というテーマを持っているのですが、
どうやら牡牛座にもその要素があるようですね。


主な作家
・太陽
シェイクスピアバルザック、ボーム、ルルー、樋口一葉武者小路実篤草野心平中原中也中島敦
・月
デュマ・ペール、アンデルセンサマセット・モーム与謝野晶子高村光太郎北原白秋フィッツジェラルド
・水星
バルザックコナン・ドイル佐藤春夫
・金星
トーマス・マン川端康成中島敦

射手座作家について

射手座の作家は距離がキーワードです。
旅は射手座の管轄ですが、旅行記や外国に縁が深い作家が多いです。
スウィフトの『ガリバー旅行記』はその典型です。
トゥェインやコンラッドメルヴィル(月射手)など、
冒険や旅に縁の深い作品が多いです。
キャロル(月金星火星射手)の『不思議の国』のアリスやC・Sルイスの『ナルニア国物語』も、
広義の旅行と言ってもいいかなあと思います。
また、ハイネやクリスティ(火星、Asc射手)、アンデルセン(Asc木星射手)など、
作家本人が海外に縁が深かったり、旅行が趣味ということも多いです。
作家かは微妙ですが、福沢諭吉も海外見聞録を書いて人気を博したりしています。
書き口は軽快で冗談交じり、描写よりも会話文に重きを置いていて、
読書量が多く、興味の幅が古今東西に広いので、
いろいろと面白い話が出てくる率が高いです。
射手座で水星は居心地良くないのですが、
たまにドストエフスキー泉鏡花など、不思議な魅力を持った作家がいます。


牡羊座ほど目立ちはしないのですが、射手座も正義感が強いです。
例えば小林多喜二とか。
ただし、射手座の場合は基本ジョークや皮肉混じりです。
スウィフトやオースティン、永井荷風など、
表向きは冗談で、裏ではかなり強烈に皮肉っています。
ストレートさでは牡羊座が上ですが、
言葉の鋭さでは射手座の方が数段強いでしょう。
射手座の作品は本当の意味や意図が理解できると味わい深く、楽しいので、
けっこう大人向けだなあ、と思います。


射手座は旅と同時に、宗教や哲学の星座でもありますが、
宗教心や道徳観念が強い人が多いですね。
バニヤンの『天路歴程』とか、それを読んで育ったオルコットの『若草物語』とか。
同時に、空想がちなロマンチストでもあって、
ハイネの詩や、モンゴメリの『赤毛のアン』とかを読むと射手座だなあ、と思います。
空想がゴシックホラー方面に向けられたものは、
密室の帝王のカーとかの作品ですね。


そういえば、射手座は何故か女性作家が多いです。
しかも、ちゃんと自分で稼いで自立している女性が多い。
与謝野晶子なんかは一〇人以上の子供を育てながら短歌で一家を支えています。
モンゴメリリンドグレーン(水星射手)は元教師、
ミッチェル(水星火星木星)はジャーナリストをやっていたらしいですね。
対して男性は、スターンやトゥェインや永井荷風ジャン・ジュネなど、
ふらふらしたり定職に就かなかったり芸者通いしたり犯罪者だったり、
お前ら仕事しろ!と言いたくなる人も結構います(笑)。


個人的なことですが、
わたしの好きな話――『赤毛のアン』とか『トム・ソーヤの冒険』とか『若草物語』とか、
あとは『不思議の国のアリス』とか、
過ぎ去った昔を振り返った話が多いなあ、と思います。
射手座は未来志向だと思いますが、なんででしょう。
射手座は基本理想主義であり、
こうなったらいいなあ、ということを常に持っています。
が、現実ではなかなかそうはならない。
現実で叶えらなかったからこそ、本では理想を書く。
それも物語の世界だからできることで、
最初に距離がキーワードと書きましたが、
理想を描くことで、現実からも距離を取るところが射手座らしいのかなあ、と思います。

主な作家
・太陽
スウィフト、オースティン、ハイネ、オルコット、トゥェイン、モンゴメリ与謝野晶子小林多喜二
・月
バルザックユゴーディケンズ、キャロル、大江健三郎
・水星
オースティン、ハイネ、ドストエフスキー泉鏡花、カー、カミュ三島由紀夫
・金星
キャロル、トウェイン、スティーブンソン、田山花袋モンゴメリ与謝野晶子坂口安吾

獅子座作家について

獅子座作家はやっぱり華があるというか、明るい人が多いなあと思います。
獅子座の守護星の太陽は太陽系の中央で、一番重力の強い星です。
そのせいか、獅子座は人を惹きつけるところがある、と言われます。
獅子座作家の作品は、物語そのものに引力があります。
物語が重厚で力強く、安っぽかったり薄っぺらいところがない。
読んでいるうちに物語に引き込まれるような魅力を感じる人が多いと思います。
歴史小説の大家であるデュマ・ペールや
SF作家のレイ・ブラッドベリや、
ハードボイルド小説家のチャンドラーの作品とかはその典型です。
書き方としては、技巧派というより大胆、客観的より主観的なところが面白く、
また、凄まじい長さの長編を書ききったり、
生涯を通していくつもの作品を世に送り出す多産な作家が多いようです。


獅子座といえば、私小説風というか、
自分の経験を基にして書いている人が多い傾向にあります。
ただし、自分の経験100%では、まずありません。
多少の理想や美化が入っているのもご愛敬。
獅子座はこうありたい自分、理想の自分になることが人生の目標です。
そのための自己プロデュースが激しいですから、
自分の経験を脚色して書ける小説家は、ひとつの天職かもしれない・・・
志賀直哉(月獅子)の『暗夜行路』は自分自身、
デュマ・フィスの『椿姫』や谷崎潤一郎の『痴人の愛』は実在した恋人を理想化しています。
獅子座は基本前向きで、ハッピーエンドや大団円が似合いますが、
一方で高すぎる理想や正義に破れる主人公も獅子座らしいと思います。
モーパッサンの『女の一生』や谷崎潤一郎の『痴人の愛』など。


さらに理想化に関係するところではありますが、
獅子座作家は主人公やキャラクターが魅力的だなあ、と思います。
ひらたく言えば「濃い」。
吉川英治司馬遼太郎などの大河歴史小説でも、
歴史というよりは人に焦点が当たっています。
とくに獅子座は魅力的な女性を書くなあ、と本当に感心します。
たとえばホーソン(金星獅子)の『緋文字』のへスター・プリンとか、
デュマ・フィスの『椿姫』のマルグリットとか、
トルストイ(金星獅子)の『アンナ・カレーニナ』のアンナとか、
はたまたミッチェル(火星獅子)の『風と共に去りぬ』のスカーレットとか、
何か、黒髪でグラマラスで自立した強い女性が多いなあ、と思います。
実際、サンドやサガンなど金星獅子座の女性作家は自我がはっきりしている感じです。
男性でいえばエミリー・ブロンテの『嵐が丘』とかでしょうか。
もちろん、ここにも理想の人物像が投影されていることでしょう。
こういう、キャラクターがはっきりしていることが魅力のひとつなんでしょうね。

 

主な作家
・太陽
デュマ父子、ブロンテ、メルヴィル谷崎潤一郎、チャンドラー、室生犀星三好達治ブラッドベリ司馬遼太郎
・月
ワイルド、志賀直哉ケストナーサン=テグジュペリ三好達治
・水星
ゲーテエミリー・ブロンテ谷崎潤一郎ヘミングウェイブラッドベリ司馬遼太郎
・金星
サンド、ホーソン、デュマ・フィス、トルストイ、チャンドラー、ラディゲ、司馬遼太郎サガン

牡羊座作家について

今月はしばらく星座別作家の特徴について書いていきます。

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牡羊座作家の特徴は素直さ。
良い意味で物語の構造が単純で、わかりやすい。
率直で描写が力強く、
長編より短編の方が得意な傾向が強い。
芥川龍之介(月金星牡羊)は短編がほとんどで、小川未明は短気だったから短編が得意だったとか。
長編でも、島崎藤村とか長さのわりにすらすら入ってきてびっくりした。
書き方が口述みたいな独特のノリとリズムがあって、
読みやすさでいえば一番かもしれない。
島崎藤村中原中也(水星金星牡羊)の詩、シェイクスピア(水星牡羊)の劇など、特に牡羊座水星は顕著だなあと思う。
ちなみに、アンデルセンやトゥェイン(月牡羊)はスピーチの天才と言われていたらしいです。


もうひとつの特徴は、正義感の強さ。
たとえば夏目漱石の『坊っちゃん』、小林多喜二プロレタリア文学。(どっちも月牡羊)
話の内容から正義感が強いのが読み取れる。
けれど、正義が必ず勝つというわけではなくて、
反対に、純粋で正義感の強い人物が小狡い人物に敗北するという作品や
差別を受けている人や貧しい人を描いた社会派の作品も見られる。
しかも、前述した率直な描写のため、結構えげつなかったり、グロテスクになることもある。
多喜二とか島崎藤村とかゴーゴリとかゾラとか。
それは皮肉とか斜に構えているとかひねくれているのではなくて、
本来は正しいことをした人には報いがあるべき、悪は倒されるべき、ということの裏返しで、
それが守られないことに憤りを覚えるからこそ、作品にしているんだろうなあ、と思います。
牡羊座は純粋真っ直ぐなイメージですが、おかしいことはおかしいと主張します。
そのせいで社会とか世間とかと対立して苦労したり苦悩したりする人が結構いる。
ボードレールとかね。


射手座に次ぐ冒険大好き星座でもあります。
ハラハラ・ドキドキする少年マンガみたいな展開が多い。
コナン・ドイル(金星牡羊)やトゥェイン(月牡羊)とかが良い例。
江戸川乱歩(火星牡羊)もドキドキする展開が多い。
射手座が現地の人々の文化や風俗も描く旅行記だとすると、
牡羊座はアクション多めの冒険活劇って感じ。


とくに牡羊座太陽に限った話ではないけれど、
純愛傾向が強いです。
二葉亭四迷樋口一葉(金星牡羊)、佐藤春夫ジョルジュ・サンド(月牡羊)、デュ・モーリア(金星牡羊)あたりで、
家柄やお金や見栄ではなく、その人自身が好きだから、というピュアな話が多い。
代わりに、周りを見ない分、恋をしてはいけない人に恋をしたりと障害が多くなりやすい。
ただし、障害があればあるほど燃える情熱的な人々でもある。
結局、周りの人間や世間体や家柄に邪魔されて結ばれない・・・という悲恋傾向も強い。


あとは何故か童話や子供向けの作品に造詣が深い。
童話王のアンデルセンは言わずもがな、日本のアンデルセン小川未明や、
芥川龍之介とか、宮沢賢治も意外と月牡羊座
江戸川乱歩も少年探偵団とか書いています。
変に教育的な話にせずに、
純粋に読み手の立場になって作品が書けるから相性がいいのかなあ、とも思う。

 

主な作家
・大陽
レヴォー、アンデルセンゴーゴリボードレール、ゾラ、二葉亭四迷ゴーリキー島崎藤村小川未明佐藤春夫遠藤周作
・月
サンド、トゥェイン、ゾラ、夏目漱石正岡子規芥川龍之介宮沢賢治小林多喜二
・水星
アンデルセンシェイクスピア島崎藤村中原中也
・金星
ボードレールコナン・ドイル樋口一葉芥川龍之介横光利一中原中也デュ・モーリア

文豪とホロスコープ海外編その2 モンゴメリ

海外編2回目です。

今度も好きな作家でやらせてもらいます。

わたしが好きな本として多分、真っ先に挙げるだろうものが『赤毛のアン』です。

あの生活感が好きなのはもちろんですが、

日常の大半を想像に費やしているアンと、わたしが似ているなあと思うから。

仕事中にあれこれ想像してうっかりミスすること多数。。。

 

L・M・モンゴメリはカナダの女性作家です。

日本では児童文学の『赤毛のアン』の作者として知られています。

というか、ほとんどこれ一本で有名ですね。

代表作は『赤毛のアン』と続編を含めたアン・シリーズ(全十巻)です。

 

本名はルーシー・モード・モンゴメリ

2才で母親を亡くしたため、生母の記憶はほとんどないそうです。

父親のことは大好きでしたが、仕事の関係で少女時代は祖父母に育てられたそうです。

祖父母が住んでいたのがカナダ本土から少し離れたプリンスエドワード島

後に『赤毛のアン』の舞台となる場所です。

 

祖父母の教育は厳しく古典的で、

やっと再会できた父親は新しく若い女性と再婚していました。

子供時代は結構孤独だったようです。

その分、好きな場所に名前を付けたり、あれこれ妄想をしていたとか。

 

『アン』はモンゴメリの子供時代や人生が元になっているようです。

モンゴメリは教師を経て、結婚した後は牧師夫人となります。

アンも教師として働き、牧師夫人はとても素敵な人物として描かれています。

しかし、前述した通り、モンゴメリにとって子供時代はのびのびしたものではなく、

打算的だった結婚はあまり幸せなものではなかったようです。

分身と言うより、こうなりたかった自分というのが近いのかもしれません。

 

 

ところで、カナダって英米文学のどれに入れたらいいんでしょうか。

地理としてはアメリカに近く、歴史的にはフランスが親しい。

『アン』の舞台であるプリンスエドワード島のルーツはイギリスにあって、

イギリス文学から多数引用があることから英文学が一番近いんでしょうが、

微妙なところですね・・・。

 

L・M・モンゴメリ(1874/11/30 出生時間不明)

太陽は射手座、月は獅子座か乙女座。多分、作品の内容からして乙女。

 太陽射手座はすっっっっごくよく分かる。

ロマンチックな想像(妄想)好き、読書好き、どストレートに物を言う。

ついでに、ロマンを感じた時の「ぞくぞくする」という表現、

これがとっても射手座らしいと思います。

射手座はこう、格好よさや自分の中に熱がぽっと灯る感じがした時にぞくぞくします。

理屈ではなく、直観的にイイと思ったものが好きです。

騎士道物語や古典もの、幻想趣味が好きな傾向が強いなあと思います。

モンゴメリは学生時代、授業中にロマンス小説を読んでいたらしいですが、

 アンもシェイクスピアやら妖精やらが大好きですね。

同時に、乙女座も同様にロマンチストです。

どちらかといえば、射手座は自分の頭の中だけで妄想が出来ますが、

乙女座は現物を目の前にして想像を膨らませるのが得意なのかも、と思います。

だから、現実の場所にロマンチックな名前を付けるというのは、

かなり乙女座っぽいと思います。

 ちなみに、夢見がちなアンに冷静なツッコミを入れてくれる主婦のマリラは、

かなり乙女座っぽいですね。

想像力豊かで地に足が着いていないアンと常識人で頭の堅いマリラ。

太陽と月のスクエアそのまんまで、なかなか興味深いです。

 

他に気になるポイントとして、 

火星と木星が天秤座でゆるくコンジャクションしています。

アンと同様、作者本人も見た目にかなり気を使っていることがわかります。

おしゃれでしょうし、少しでもよく見えるように見た目や服装に気を払います。

アンも最新流行の服を買いたがったり、なにかとおしゃれです。

あとは、火星は怒るポイントを表わしています。

アンの中で有名なシーンのひとつに、

クラスメイトのギルバートの頭を石版で殴りつけるシーンがあります。

気にしていた赤毛を馬鹿にされたことが原因でしたが、

見た目を馬鹿にされてマジギレというのも納得だなあ、と思います。

 

しかし、アンは怒ると結構手が出ますが、

天秤座はそこまで急に怒ったりしないイメージなんですけどね・・・

沸点の低くて手が出るのが早い射手座の影響か、

個人的にはアセンダント牡羊座にあるのでは?と思っています。

モンゴメリはともかく、アンはアセン牡羊座っぽいなあ、と思っています。

天秤座火星とオポしてれば自分の見た目が気に入らないのはわかりますし、

射手座よりもさらに気が短いので、キレると間違いなく手が出る。

あとは、赤毛(牡羊アセンは頭部に特徴が出やすいらしい)。

わたし自身はアセン牡羊なのですが、

昔から短気で頭に血が上ると、すぐ物を投げたり手が出る。

あとは、背が低いとかかな・・・これは人によるか。

しかし、痛恨の出生時間不明なんですよねー。

 

射手座の作家は、どこか現実と距離を取る傾向があると思います。

赤毛のアン』の場合は大人(作者)から見た子供時代という精神的な距離がある。

その辺りはトウェイン(太陽射手座)やルイス・キャロル(月射手)も同様。

懐かしいあの頃を振り返って、それがどれだけ幸せだったか、輝いていたか。

だから、児童文学と言われていますが、大人も楽しめる。

というより、大人が見た方が良さがわかるのかもしれない、と思います。

 

朔ちゃんのこと

月に吠えらんねえ』を読んでいてふと思ったのですが、

朔ちゃんって、理論好きだよな、と。

詩論はもちろん、性やら日本の文化や教育に関しても語っている。

以前に童話と子供について書いていたのを読んで、

よく言った!と感動したことがある。

理論が好きというより、自分の考えを言葉という「形」にすることで確認している、

・・・のかもしれない。

 

萩原朔太郎はエレメントではかなり水が強いのだけれども、

月は山羊座で、蠍座の水星と牡牛座の海王星オポジションしている。

風は木星の天秤座と、月とスクエアしているだろう天王星

そして水星とやはりオポジションしている冥王星

けっこう重要なところに地や風が入ってきているわけで。

「形」にするための素地はちゃんとあるわけだ。

 

この中では、とくに、水星関係が一番重要だと思う。

蠍座は察知能力が高くて、蠍座の重要な星は「霊感がある」とすら聞いたことがある。

それくらい勘が鋭くて敏感ということだろうけれど。

敏感。

朔ちゃんの水星は海王星オポジションしている。

不安やらなんやら、形のないものを察知する能力が凄まじいのだと思う。

しかも、冥王星が絡んでいればなおさら。

徹底して集めてしまう。

また、冥王星が絡むと何かと不吉になる気がする。

たとえば死、とか。

冥王星は目に見えないほど大きなパワーを司るけれど、

人間にとって一番大きなものは生死、

と言う面もある。

心理学でいうタナトスというやつで、人間の心理の中には常に死への衝動がある、

らしい。

朔ちゃんの詩には、それを強く感じる。

同時に、タナトスの反対はエロスといって、こっちは生への衝動と言えるのだろうか、

エロスという名前からも分かるように、

種の保存の観点から、「生」は「性」と繋がっている。

性といえば蠍座のテーマであり、朔ちゃんの得意なテーマでもある。

話が逸れたけれど、海王星冥王星的なテーマを蠍座の水星でキャッチして、

だけど形にならないものを抱えているのは苦しいわけで、

それが死とかに関わるならなおさら重いわけで、

形がないものをなんとか「形」にしようとして、

自然と理論好きみたいに見えるのかなあ、と思った。

そうしようとした結果、あんなに病んでる詩が出来たのだろうけれど。

 

詩人はそもそも海王星とのアスペクト多いなあ、と思う。

この海王星がどういうサインで、どういう星と関わっているかで作風は変わる、

のかも。

海王星は「詩人の星」だから?

このへんについてはいつか考えてみたいなあ、と思う。

 

 

文豪とホロスコープ海外編その1 H・C・アンデルセン

お久しぶりです。

(趣味の)小説のプロット作りのため、久しぶりの更新です。

日本の作家がおおかた終わった(まだまだ残ってますが)ので、

日本以外の作家に入っていこうと思います。

 

とはいえ、日本に比べて世界は広いです。

英米文学、フランス文学、ドイツ文学、ロシア文学とジャンルも様々。

どこから手を付けていいやらなので、純粋に好きな作家から始めます。

というわけで、童話で有名なアンデルセンです。

何が好きかと言いますと、作品と、あとは生涯がやたら面白いから。

代表作は『人魚姫』『みにくいアヒルの子』『雪の女王』など。

 

本名はハンス・クリスチャン・アンデルセンと、やたら長い名前です。

北欧はデンマークの、貧しい靴職人の家に生まれました。

小さい頃は母親に溺愛され、夢見がちでお人形の服を作るのが趣味という、

女の子みたいな少年でした。

 

10才くらいの時に大好きだった父親が亡くなって、

クリスチャン(こっちが通称らしいです)少年も働く必要が出てきました。

そこで何を思ったのか、都会に出て演劇関係の仕事に就こうと考えます。

何しろシェイクスピアの大ファンで、街の路上で真似事をするくらいでした。

そして、クリスチャン少年の特技は歌でした。

女の子みたいな綺麗な高音だったとか何とか。

それを活かして、オペラ歌手になろうと一人で首都のコペンハーゲンに行きます。

当時14才で、大成功と出世を目指して旅立ちます。

 

その行動力は素晴らしいのですが、現代で言えば、

大物ミュージシャンになろうとして都会に出る田舎者です。

当然上手くいくわけもなく、

そうこうしているうちに自慢の高音も声変わりしてしまい、

俳優への夢は途絶えます。

いや、声変わりははじめに考えとこうよ、とも思いますが。

その後も職を転々としたり、スポンサーのお陰で通った先の大学で、

校長先生にいじめられたり、様々な苦労を重ねて、

やっとこさ童話で成功します。

 

ここまででもツッコミ所が多くて結構面白いのですが、

伝えられているエピソードがまた面白い。

超神経質だったらしく、旅行好きでしたが、火事に遭ったときに逃げるために、

常に荷物の中にロープを入れていたとか、

死んでいると思われて生き埋めになった男の話を聞いて、

「寝ているだけです」と書いたメモを枕元に置いておいたとか、

その他もろもろ、ネタには事欠きません。

あとは女性と上手く付き合えないことが悩みで、

何度も失恋を繰り返して、結局生涯独身だったとか。

しかし、この女性関係については複雑な事情があるらしいです。

それについては、後で書きます。

 

H・C・アンデルセン(1805/4/2 1:00)

海外の作家は日本と違って出生時間が分かっているのが良いですね。(一部例外あり)

お陰で、アセンダントもハウスもわかります。

太陽は牡羊座で、月は牡牛座。

太陽に水星がタイトにコンジャクション、加えて土星もきつくオポジション

ここがけっこうすごい。

前述の通り、この人は結構な苦労人です。

 童話で成功したのが、30近くになってからでした。

どうして苦労していたかというと、もちろん貧乏な家出身ということもあります。

当時は今と比べものにならないくらい階級意識や生まれが重要でしたから。

ということもあるのですが、主に

人の話を聞かないことと空気を読まないこと、

なんじゃないかなあ、と思います。 

そもそも、ろくに教育も受けてない子供が後ろ盾もなく都会に出ようと考えるのは、

周りの大人の忠告を聞かなかった結果ですね。

苦労するのが目に見えているけれど、

その苦労と無鉄砲があってこそ、階級を飛び越えて成功できたという。

 

ここらへんは実に牡羊座らしいのです。

牡羊座は成功できるかどうか、人からどう思われるかよりも、

自分がしたい、したくないという熱意で物事を判断します。

この時に何を言われようと、まったく耳に入らない。

だから失敗も多いし、案外傷つきやすかったりするのですが、

不可能って言われても何度でもチャレンジする。

ついでにいえば、射手座の木星アセンダントもその傾向が強いです。

太陽、水星と木星はトラインなので、けっこう楽観的にやってたんでしょうね。

あとは旅行好きというのも納得です。

というか、火属性めちゃくちゃ強いな、この人。

 

太陽と水星がコンジャクションしている人は自分の経験から話を作るのが達者です。

 この人の書いた童話はいくつかご存じだと思いますが、

けっこうな数の童話が実体験を含んだものらしい、です。

みにくいアヒルの子』とかが典型的です。

一番有名な『人魚姫』もそうなのですが、

これは失恋経験を話にしたらしいのです。

その相手は実は女性ではなく・・・という説があります。

男性にかなり親しげな手紙を送っていたそうです。

しかし、もちろん想いが届くわけもなく、その相手は結婚します。

その痛手から『人魚姫』は生まれた、という(笑)

太陽と土星がコンジャクションかオポジションしている作家って、

どことなく同性愛者が多い気がします。(全員ではないです、もちろん)

江戸川乱歩川端康成サマセット・モームなどなど。

だから根も葉もない噂じゃないなあ、と思うのですが、

『人魚姫』好きとしては・・・まあ複雑です。

 

そういえば、この人の金星は魚座です。

だからか、『人魚姫』はかなり魚座っぽい話です。

海、憧れ、純粋な愛、自己犠牲など、キーワード掘り出すとそういう感じがします。

そもそも人魚そのものが魚座っぽいです。

もちろん他の要素もあるのですが、それについては機会があれば書きます。