文豪とホロスコープその32 梶井基次郎
梶井基次郎は日本の小説家です。
31才で亡くなったため、作品数は少ないですが、個性の強い作品が多いです。
「桜の木の下には死体が埋まっている!」(『櫻の樹の下には』)
という言葉は有名ですね。
文壇に認められた矢先に、結核によって亡くなります。
作品数は短編が20数個あるのみですが、
多くの作家たちから高く評価されています。
友人の三好達治に、自分の吐いた血をワインだと言って見せた、
などという話にもある通り、奇行が目立ちますが、
特に酒を飲むとひどかったらしい。
その狼藉の様子はwikiに詳しくあります。
自分が梶井基次郎を知ったのは、
万城目学さんの『ホルモー六景』という小説です(その中では通称もっちゃん)。
京都の三高時代の話でしたが、当時からかなり気に入った話でした。
もっちゃんは無骨で不器用だけど、そこが可愛らしいというか。
今でも梶井氏のことは心の中でもっちゃんと呼んでいます。
通学中、英語科の女子に一目惚れしてその場で英詩の頁を破いて渡す、
というエピソードが好きでしたが、まさかの実話だったんですね。
おかげで別の話でもっちゃんが出てくると、
キャラ違いによる梶井カルチャーショックを受けることになるのですが・・・
梶井基次郎(1901/2/17 出生時間不明)
ちなみに森鴎外と同じ誕生日です。
梶井氏は水瓶サインに金星も同居していて、けっこう強めなのですが、
海外も含めて、作家は水瓶座が多いです。
とくに近代小説は客観的な視点で物事を捉える傾向が強いのですが、
客観的思考はお手の物で、知的な見方をする水瓶座がやりやすいジャンル、
なのかもしれません。
梶井氏も自己分析的な、知的な作風が特徴なので、
水瓶座らしさを発揮しているのだと思います。
水瓶座作家がなぜ客観的思考が得意か、
についてはまた別の話ですが・・・
ほぼゼロ度でTスクエアを作っています。
Tスクエアはスクエアの先端部(この場合は魚座の水星)が重要なのですが、
かなりエキセントリックかつ奇矯な振る舞いをするというか。
天才と変人は紙一重、という感じです。
それに冥王星も関わってくるという。
梶井氏の奇人変人的な振る舞いはここに由来してくるのかも。
かつ、誰も彼のやっていることを理解できない。
それどころか、どうしてそんなことをするのか自分でも分からないかもしれない。
心境小説とも言われるような
彼の作品の独特の味はこのTスクエアが元になっているのでしょうが、
Tスクエアはかなりストレスが溜まりやすいので、
心身共に負担が大きいと思われます。
この場合、そこまで強い星でもない水星に負担がかかるという。
奇しくも彼の死因は結核でした。(水星は呼吸器・肺も意味する。
ついでにいえばスクエアの冥王星も肺を担当する双子座)
自分としては梶井氏の作品の魅力のひとつは、
生々しいほどの感覚的な表現だと思っているのですが、
と、意外と地属性も多いです。
ですが、あの生と死を強く感じるような表現は
冥王星がらみのTスクエアかなあ、とも思います。
『櫻の樹の下には』は山羊座及び地属性、
で、表現にはTスクエアがどちらも強く絡んでる、というイメージです。
梶井氏の小説は面白いけれど解釈がちょっと難しいので、
ホロを念頭に置いて改めて読んでみると面白いかもしれないです。