文豪とホロスコープ

星占い&読書好きが主に古今東西の文豪のホロスコープを見ていきます。ほか、読書感想や星占い関連について、日々のつれづれなど。

文豪とホロスコープ フランス作家編その4 デュマ・ペール(大デュマ)

アレクサンドル・デュマはフランスの劇作家です。
息子のアレクサンドル・デュマと同姓同名のため、
デュマ・ペール(父の意)もしくは大デュマと呼ばれます。
わたしは心の中でおやっさんと呼んでいます。
同様に子供の方はデュマ・フィス、小デュマと言います。
代表作は『三銃士』『モンテ・クリスト伯』など。

 

・人となり
ユゴーと同じく父親はナポレオン軍の将校で、
祖父は黒人、父親はハーフでデュマ自身も肌の色が濃いです。
が、父親は早くに亡くなり、母子家庭で育ったそうです。
そのせいか、結構マザコン気味だったとかなんとか。
22歳で息子ができ、その後も愛人を取っ替え引っ替えしていた
というくらいの女好きはその影響もあるのかなあ、と思います。
勉強は特に興味がなかったけれど、字は綺麗だったらしい。
元々は役人になるつもりでしたが、
若い頃に見たシェイクスピアの劇に大層影響を受け、
劇作家として身を立てることを決めたそうです。
ちなみに、ユゴーシェイクスピアは好きだったそうです。


性格は豪放磊落で、派手好きで目立ちたがり屋。
バルザックとは親友、同い年のユゴーは親友兼ライバルだったそうで、
デュマは劇作や新聞小説で華々しく活躍しました。
作品を凄まじいスピードで量産し、金を荒稼ぎし、
成り上がり者らしい贅沢な生活に明け暮れました。
自前の劇場を作り、
「モンテ・クリスト城」なる超豪邸を建て、
バルコニーに尊敬するシェイクスピアの像を造った、
という金持ちエピソードがあります。
あの借金王バルザックをして「正気の沙汰ではない」
と言わせたという(笑) どんだけ~
まさに調子に乗った成金ですが、
どこか純粋で憎めない感じです。

 

が、二月革命ユゴーが亡命した政変)の影響で
市民は劇場へと足を運ばなくなり、
作品が売れなくてやがて破産して国外逃亡、
という憂き目に遭います。
最後は財産を無くして
作家として活躍している息子の元に身を寄せたそうです。

 

ちなみに美食家として知られ、食べるのも飲むのも作るのも好き。
友人達を自宅(例のモンテ・クリスト城)に呼んで、
自分で作った料理を振る舞っていたそうです。
好きが高じて料理辞典まで出しています。
話によるとオムレツやポトフが得意だったとか。
ワインでも有名な言葉があって、
白ワインの最高峰モンラッシェを
「脱帽し、ひざまずいて飲むべし」
と称したとか何とか。

 

ホロスコープ解説


アレクサンドル・デュマ(1802/7/24 5:30)
獅子座の太陽、牡牛座の月、ASCは獅子座。
派手好きな性格や所行を考えると、
華々しいのが大好きな獅子座というのは大納得です。
この太陽月の組み合わせ、そして日付も含めて
谷崎潤一郎と同じ組み合わせだったりします。
かといって、別にどMなわけじゃないですが、
多数の作品を書き上げる体力と気力、
女好きなところ、食べること大好きな美食家なところ、
あとはお母さん大好きなところ?(牡牛座月は母親にべったりな人が多い。モームとか)
なかなか共通点が見えるところが面白いです。

 

が、作品は意外と堅実です。
もちろんストーリーや構成は獅子座らしく派手でドラマチックなのですが、
細かい豆知識や時代背景を元にした舞台を用意するような、
意外と細やかでしっかりしたところもあります。
というか、うんちくがすごく長い。
ユゴーと同い年なので、乙女座に大合があるのですが、
それと金星がコンジャクション。
この辺りに意外な神経の細やかさ、几帳面さが出てるなあと思います。
あとは金儲けの才がありそうだなあ、と。
さらに加えると、そこに魚座冥王星オポジション
蓄財から破産まできっちり示されています。

彼の作品はだいたい歴史を題材としているので、
フランス本国では歴史小説家として名が売れているらしいです。
そういえば日本を代表する歴史小説の大家の
吉川英治司馬遼太郎も獅子座ですね。

 

生涯に250を超える小説を書いたらしいですが、
その全部を本人が書くことは不可能と言われているそうです。
実際、他の人との共著も多数あり、

中にはゴーストライターを使っていた説もあります。
が、デュマの名前を使うと売れるため、
膨大な数の著作が生まれたのだとか。
性格や作品や業績など、何かと目立つ人だったことは間違いないです。