文豪とホロスコープ

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文豪とホロスコープ フランス作家編その10 ルルー

ガストン・ルルーはフランスの作家です。
記者や秘書を経て、新聞小説が大ヒットしました。
代表作は『オペラ座の怪人』、ミステリの『黄色い部屋の謎』など。

 

・人となり
生家は豊かな衣料品店でしたが学校を卒業する頃に両親が相次いで亡くなり、
弟や妹を養って100万フランあった遺産を全て使ってしまったそうです。
その後、法廷記者や秘書、海外特派員として働いた後、
本格的に小説を書き、新聞に連載されて人気を博したそうです。

 

現在では怪奇小説の『オペラ座の怪人』が一番有名ですが、
推理小説界では『黄色い部屋の謎』の密室トリックが
古典ミステリの傑作として知られています。
これの探偵役ルールタビーユを主人公とした一連のシリーズがあり、
推理小説家としても人気だったそうです。
ちなみに語り手の主人公は法廷記者で、
ルルー自身の経験が活かされているようです。

 

ホロスコープ解説

ガストン・ルルー(1868/5/6 9:00)

牡牛座の太陽、蠍座の月、ASCは蟹座。
牡牛座の太陽は冥王星とコンジャクション、
蠍座の月とオポジションです。
怪奇・推理小説関係の作家は蠍座に星が入っていることが多いです。
蠍座の月ではストーカー、ヘンリー・ジェイムズ、チェスタートン
日本では坂口安吾中島敦・・・は入れていいかどうか。
中島敦とは太陽と月が同じ組み合わせで、
同じような雰囲気があるのですが。
そういえば、牡牛座は意外と推理やサスペンスに縁があるのか、
ホームズシリーズのコナン・ドイル
牡牛座で水星と冥王星がコンジャクションしています。
怪奇・サスペンス方面では、マイナーかもしれませんが
レベッカ』のデュ・モーリアも牡牛座です。

 

また、火星と海王星牡羊座でコンジャクションし、
蟹座の金星と天王星がコンジャクション、
その天王星と月がトライン、
ついでに天王星牡羊座木星がスクエアです。
想像力が豊かで人の意表を突く一方、
ちょっとやり過ぎの感もあります。
ルルーの推理作品は多くが新聞小説ということもあって、
純粋な推理というより、ロマンスやホラー色の強い部分がありました。
そのせいで読み物としてはいまいちという評価ももらっています。
オペラ座の怪人』もちょっと大袈裟で冗長だな、
というか、ドラマチック過ぎて逆に引く場面が多々あります。

 

話が前後しますが、ルルーの太陽と月はオポジションです。
そもそも蠍座の月があれなのですが、
特に子供の頃、母親ないし家族と不和にあったり、
妙に責任が重かったり、問題行動を起こしたりとか、
言っちゃなんですが、愛が足りないような家庭が多いような気がします。
前述した坂口安吾とか中島敦とか、あとは草野心平とか中原中也とか。
後の三人は皆、牡牛座が太陽で月が蠍ですが(なぜか多い)。
海外作家はそこまで詳しい事情がわからないので何とも言えませんが、
『黄色い部屋の謎』とその続編の『黒い貴婦人の香り』、
また『オペラ座の怪人』でも母親や母性の強い女性が鍵になっていることが多いな、
と感じました。
たまにくどいですが、『黄色い部屋の謎』は密室の帝王カーや、
世界中のミステリに詳しい江戸川乱歩も絶賛しているので、
ミステリ好きな方はぜひ読んでみると良いと思います。